2017年10月9日月曜日

もう一つのガリシア

今回は私はポルトガルのポルトーに飛んで、そこからガルシアに行った。ポルトガルの教会もコンポステーラのように金ぴかのバロック、かつキリスト様、聖母、殉教者などの彫像はリアルな苦悶の表情が多く、見ていてしんどくなる。そんな中で現代アートセンターに行ったらほっとした。

現代アート美術館はどこでも大体がスタンダード化されているから、私は地方都市でわざわざその手のものに行くことはないのだが、「特に何も見るものはないビーゴ」だからふらふらと。かつ街の中心、商店街遊歩道プリンシペ通りのど真ん中に位置している便利の良さで。それに昔の監獄を改造した建築というのでどんなものかと興味を引かれ、、、

建物内部、昔の構造を使いながらあまり凝らずにすきっと、かつ広々としていて気持ちよかった。そのかなり大きな面積の展示ホールで ANXEL HUETE というガリシアの作家の回顧展(主に絵画、まだ存命です)が行われていた。全然知らない作家さんだが、ポップから抽象表現主義等を経て素材感だけの世界へ、一人で60年代後半からの絵画の流れを教えてくれているような、、、つまりすべて何処かで見たことのあるような感じなのだが、それぞれ上手に決まっていて、なかなか不思議な感じがした。決して世界の喝采を浴びないかもしれないが質実な作品群、地方らしいというか、地方の学生さんはこれを見て学べば良い、だからこういう人がいていいのですよ。だから私も勉強、結構時間をかけてみさせてもらった。

多分作品も空間にすごく合っているのだと思う。 美術館のこの回顧展ページにもきれいな展示空間の写真が見られますのでご参考に。


→ ビーゴ現代美術館MARCOの英語ウェルカムページ

入場無料
開館時間は火〜土曜が朝11時から午後2時半及び午後5時〜9時まで、日曜は11時〜2時半のみと完全な「ローカル時間」なのでご注意を。

ついでにいえばスペインでは朝早く起きても9時まではキャフェも開いていないですから、早起きは何文にもならない(笑)
「冬が来る」なんて難しそうな垂れ幕があって最初は敬遠したのだが、その後「旧監獄」と知り興味がわいて、、、

コンポステーラにもガリシア現代アートセンタ(CGAC)というのがあって、こちらでもほっとさせてもらったのだが、ガリシアの作家でなくてラテンアメリカの3人の作家の建築資材を流用した展覧会だった。

こちらも朝11時から、入場無料。裏に大きな公園がある。

最後の写真はその展覧会で出会ったLuciana Lamotheというアルゼンチンの作家の作品。金属チューブに切れ目を入れて自然に垂らしていれる。単純明快。こういうのバロックの後には癒されます。


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