2015年11月3日火曜日

巨匠ファン向け?


昨日のカプーアに続いてキーファー Anselm Kiefer(ウィキ)。13区のミテラン新国会図書館 (つまり私の家の近く)で彼の本の展覧会(「本の錬金術」展)が開催中。本と言ってもすべてオリジナルで分厚い紙とか鉛の板に砂、泥、葉っぱ、ヒマワリの種とかがばらまかれ、、、重さ何十キロは優に行くだろう(パンフによれば70〜200キロ!) 一つのホールの中にこれの本が棚に立てかけられ、ショーケースに入れられ、周りには大きなインスタレーションや巨大な絵もある。エネルギッシュと言うかやりたい放題と言うか、まあともかく圧倒される。

本の内容は古代神話やユダヤ教のカバラ(ウィキ)等々密教的なテーマ多くてチンプンカンプン、無教養な私には取りつく島がないというのが正直なところ。唯一わかったものは「フランスの女王たち」で、乱雑に鉛筆で歴代女王の年表が書かれていたが、これを教養人はどう深読みできるのか? ちょっと衒学的にも感じるがどうなんでしょう(周りにいた人は「素晴らしい!」と絶賛していました)

注:私、キーファー、嫌いじゃないですよ、地平に迫って行く昔の絵とか、巨大な木版版画とか

2月7日まで
図書館BnPのサイトはこちら


昨日はグランパレの「ピカソマニア」展に行ったが、これはひどかった。入る早々キャラクター人形のようなピカソに迎えられ、横には右目がペニスになったポール・マッカーシー(彼のヴァンドーム広場のインスタレーションもスキャンダルを巻き起こしたが、昨日のカプーアに比べてそれはずっと意図的な彼の作戦だったと思う)のピカソの頭像が、、、こういうのって見て笑えるけどよく見よう何て思わない。普通の人はiPhoneで写真とって「はい終わり」の世界。こうしたパロディー(になっているかも疑問だが?)の作品が延々と並んでいてあっという間に見終えました。バスキアさえもピカソを入れるといとも陳腐になっていて、、、。作品も含むピカソなる漫画にしやすいイコンの大量の拡大再生産を見つつ、「ピカソ自身すらそれしか行わなかったのでは」とピカソへのネガティブな評価を芽生えさせる変な展覧会でした。ひょっとすると世界にはナポレオンファンの様に強烈なピカソファンが一杯いて、ピカソに関していれば何でも集めるコレクターもいるのかもしれない。これはそういう人たちへ、つまりピカソマニア用の「見本市」ではないだろうか? (確かピカソの孫の一人が企画したはずです) 2/29まで

悪口はこの辺にして、またしばらくお休み致します☺

1 件のコメント:

  1. ピカソマニア行きましたよ。歩を進めるにつれピカソモドキに辟易。「本物のピカソを~~!!!」と叫びそうになりました。ピカソをやれば、人が入るでしょ、という見せる側とハイハイと喜び従う従順なるピカソ教徒。
    なんだかな~
    きっと無神論者の道を選びピカソ教を避ける人が出てきたと思うのですが・・・・

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