2015年10月22日木曜日

人工気候

やっぱり楽しい参加型
今週はパリのアートフェア FIAC が開かれている。例年の事情(?)は2011年のこの記事でも参考にしてもらうことにして、それに独立して、または関連して、何れにせよ同時開催のメリットがあるのだろう、この時期は沢山の展覧会が催されている。だからパリの「現代アート週間」という感があるが、コレクターではなくただのアート愛好家なら混雑するフェアに行くより他に行った方が面白い。

例えば

EDF(フランス電力)財団で催されている Climats artificiels(複数なので「諸人工気候」と訳すべきか)という題の展覧会。雲の中に入る体験型や、ハイテクでクールな作品があれば、一昔前の工藤哲巳(参考解説)のけばけばしい色の性器が植わった菜園のようなグロな作品もある。
私は一瞬アルプスの写真かと思われるのが、「実は作家 (Julien Charrière) が工事現場の盛り土(?)のような場所で石灰(小麦粉?)を撒いていたのでした」という種明かしがビデオであるのが気に入った(右写真)。

美術館内に自然を再現する作品は、概してイタリア60年代後半のアルテ・ポーヴェラ(13/6/14参考)の焼き直しという気がしますが、美術通の皆さん、いかがでしょうか?

写真のピーナッツの殻はマリーナ・アブラモヴィッチMarina Abramović(ウィキ)の「雲の影」という作品。エモーショナルな神話的パーフォーマンスや神秘性に満ちたインスタレーションで「現代アート」ファンに絶大な人気のあるアブラモヴィッチは私が最も苦手とするアーティストの一人で、「私の作品がわからないなんて感受性ないんじゃない?」と言われているような気にまでさせられてしまうほど「大上段」な彼女だが、 こんな遊び心ある作品もあったとは。

アブラモヴィッチに劣らぬ私の苦手作家のヨーコ・オノもありました。カメラが空を撮るSkyTV(1966)。

前述の雲は日本の建築家、近藤哲生の作品で「圧力と温湿度が異なる3つの空気層をつくりだし、人工的な雲を発生している」そうで、すごいですねー。でも山登りで味わうような感動は皆無だけど。

雲の中より
結局この比較的小さな展覧会で3人も日本人作家がいた訳だが、 Espace Comminesというパリ三区の会場でも大西康明と盛圭太という若手作家が大きくかつ繊細なインスタレーション作品を発表している(残念ながら写真を撮らなかった)。
今調べたらこれは明日(金)午後3時まで! 
L’Espace Commines, 17 rue Commines 75003 Paris

「反原発」の私ですが、EDF財団はいつも良質の展覧会をする。お金はあるし(勿論入場無料)、12月のパリでの国際環境会議を睨んでの企画なのでまだまだ続き、2月28日まで。情報はサイトをご参考に(英語もあり)

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